11: 以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2016/02/20(土) 21:33:31.400 ID:xbRjYCbO0.net
そして次の日、学校に行くと、まきさんのつくえの上に花がかざってありました。
僕はみんなが帰ってから、一人だけのこって、まきさんのつくえにすわり、まき
さんが国語のノートに、

「花いちもんめ、大西君がほしい」

と、書いていてくれたことを思い出してました。
そして次の日から、だれよりも早く教室に行って、花の水をかえて、いちど家に
帰って、それからみんなといっしょに登校することを始めました。





12: 以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2016/02/20(土) 21:34:10.111 ID:xbRjYCbO0.net
僕はその日から、そのことがバレるのがこわくて、みんなにむりしてでもしゃべ
りかけるようになりました。

それで、人としゃべれるようになったのです。

毎日、毎日、花の水をかえていました。

花がかれかかったら、自転単に乗ってしぎ山の下まで行って、ざっそうの色のき
れいなのを三本ほど抜いて、かびんに入れてやりました。クラスのみんなは、
「花がかってにふえている」
とか言うので、もしバレたらどうしようと思っていました。



13: 以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2016/02/20(土) 21:35:03.092 ID:xbRjYCbO0.net
そうしたら、先生が、
「みんなが帰ったあと、先生が花をいけているのです」
と言ってくれたのでホッとしました。

そしてクリスマスイブの日、先生にしょく員室によばれて、
「大西君がまきさんの花をいけていることは、だいぶん前からわかっていたのよ」
と言われたんです。



14: 以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2016/02/20(土) 21:36:00.868 ID:xbRjYCbO0.net
僕は、はずかしくてたまりませんでした。先生は、
「この二学期で、つくえの上に花をかざるのはやめて、せきがえをしようと思って
いるの。いい？　大西君」
と言いました。僕は、首を、たてにふりました。



15: 以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2016/02/20(土) 21:36:39.666 ID:xbRjYCbO0.net
二学期最後のせきがえをしたら、前にまきさんが使っていたつくえに、ぐうぜん、
僕がすわることになりました。
つくえの中を見ると、奥のほうにハンカチが残っていました。
おそらく、まきさんのハンカチだと思います。僕はそのハンカチを、小学校をそ
つぎょうする時まで、ずーっと持ってました。



16: 以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2016/02/20(土) 21:37:09.971 ID:xbRjYCbO0.net
これが、僕の初恋でした。



17: 以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします 2016/02/20(土) 21:37:33.833 ID:xbRjYCbO0.net
以上


某まとめサイトより転載でした。